「とても豊かな果実味が感じられる。味わいはフルボディで、引き締まったタンニンがある。これらはワインの寿命に重要な役割を果たすだろう。熟成期間を上手くコントロールすることに成功している。」94/100点 Guide vert 2023
シャン・ガンは土壌と日当たりの良さの両方によって、高品質のブドウ栽培に適している。なだらかな斜面がブドウの木を南東に向け、朝日を浴びさせながら、午後の厳しい日差しを遮っている。
周辺のブドウ畑の多くと同様、シャン・ガンは石灰岩が多く、その上に泥灰質で小石混じりの赤色を帯びた粘土が浅く重なっている。これが最終的なワインに凝縮感とミネラルの特徴をもたらす。
この畑は、隣接するピュリニー・モンラッシェのクリマと同じ名前を持つ「シャン・ガン」はフランス語で “干拓地”を意味します。
シルヴァン・モレはシャサーニュ・モンラッシェの銘醸家、ジャン・マルク・モレの息子。妹のカロリーヌは同郷のピエール・イヴ・コランと結婚し、ドメーヌ・ピエール・イヴ・コラン・モレを創設すると同時に、自身のドメーヌも運営している。
一方、1995年に南仏へと渡ったシルヴァンは、リュベロンにブドウ畑を保有。しばらくはコーペラティヴにブドウを売っていたが、2002年に自身のドメーヌ、ラ・バスティード・デュ・クローを起こした。なぜ南仏かといえば、前妻がエクサン・プロヴァンス近郊にブドウ畑を持っており、初めてこの地方を訪れた際、惚れ込んだのだという。
2014年にジャン・マルク・モレの所有畑が生前贈与の形でカトリーヌとシルヴァンに分け与えられ、このヴィンテージからシャサーニュ・モンラッシェでもワインを醸造。リュベロンとシャサーニュ・モンラッシェ間は車で4時間に過ぎず、2週間ごとにシャサーニュへと戻ってきては畑仕事や蔵での作業に勤しんでいる。par Sylvain MOREY
妹、カロリーヌ・モレがリリースした2020シャン・ガンはこちら。