*このワインは*
ヴォーヌ=ロマネ村内の3区画(オ・ラヴィオル、レ・メジエール、オー・シャン・ペルドリ)を、アンリ・ジャイエが実践した「キュヴェ・ロンド」の手法でアッサンブラージュした一本。標高の異なる区画を合わせることで、複雑さと繊細さ、そしてしなやかな骨格が同時に備わるスタイルです。
収穫はすべて手摘み。畑とセラーで二度選果を行い、除梗をせずに自然酵母のみで発酵。グラスウールの発酵槽を使用し、前半はオープン・トップで1日2回の櫂入れ、後半は蓋をして1日1回。発酵は7日間、続けて5日間の果皮浸漬を行い、キュヴェゾンは合計約14日間。
圧搾後はアリエ産シリュグ社製バリック(新樽比率50%)でシュール・リーのまま14ヶ月熟成。熟成中は澱引きを行わず、瓶詰め前に高気圧のタイミングを見極めて一度だけ澱引きを実施。瓶詰めも同様に高気圧を選び、無清澄・無濾過、ポンプを使わず重力のみで樽から直接行います。
全房発酵由来のスパイス、芯の強いミネラル、複数区画の果実が重なる立体感。DRCで育った造り手ならではの、静かで奥行きのあるヴォーヌ=ロマネに仕上がります。
*ジャン=ルイ・ライヤールとは*
ジャン=ルイ・ライヤールは、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(DRC)と非常に深い縁を持つ生産者。母は40年間、父は37年間DRCで働き、とりわけ母はロマネ・コンティの摘み取りを任される優秀な収穫人のひとりでした。ジャン=ルイ自身もDRCで仕事をした経験を持ち、現在も毎年DRCの瓶詰めに立ち会い、試飲する権利を持っています。「DRCで生まれ、DRCで育った」と言ってよい環境の中で培われた感覚が土台にあります。
1968年に元詰めを開始したドメーヌは、栽培面積3.5ha、年間総生産量7,000本前後という超ミクロ・ドメーヌ。平均樹齢50年を超える古樹を多く抱え、有機栽培から完全なビオディナミへの転換を進めています。畑の耕作には馬を用い、遅めの収穫、低収量、非除梗、高温発酵、澱引き極小化、無清澄・無濾過、重力を利用した瓶詰めなど、その哲学はDRCと連続したものです。
発酵では(ACブルゴーニュを除き)1968年から一貫して全房発酵を採用。果梗の成熟を見極めてから収穫し、自然酵母のみで発酵を行います。櫂入れは機械ではなく足で行い、果梗の持つタンニンと構造を最大限に生かす考え方です。果梗を残すことで発酵中の温度上昇を緩やかに抑え、過度なポンプオーバーや機械的な冷却を避けることができるため、揮発性の高いアロマも保持されやすいと語っています。
熟成中は15〜18ヶ月にわたりシュール・リーの状態を維持し、バトナージュは行わない方針。低気圧時には澱が液中に舞い、高気圧時には自然と沈降するという性質を利用し、高気圧のタイミングに絞って澱引きと瓶詰めを行います。ポンプを使わず、樽上部から空気圧でワインを押し出す方法を取ることで、酸化防止のための処置を最小限に抑え、香りの要素を損なわないことを重視する造り手です。▶︎Domaine Jean-Louis Raillard
*ヴォーヌ=ロマネとは*
コート・ド・ニュイの中心に位置する村で、エレガンス・気品・奥行きを兼ね備えたピノ・ノワールを産する土地として世界的な評価を受けます。赤い果実に加え、下草、リコリス、スパイスなどの複層的なニュアンスが典型。ロマネ=コンティ、ラ・ターシュ、リシュブールなどの特級畑が連なる中腹部が核となり、その周囲に1級畑と村名格の区画が続く構造です。標高・傾斜・石灰質土壌が織りなす細かな違いが、ワインに多彩な陰影を与えます。
*ワインを休ませるために*
札幌市南区、藻岩下。
藻岩山麓にあるワインショップPetite-Foret(プティット フォレ)。
私たちのセラーでは、太陽光(紫外線・可視光線・赤外線)・振動・強制対流・乾燥・温度変化(高温)・異臭・塩素・青かび等々、ワインにとって害あるものを可能な限り排除しております。
また、洞窟を模した暗闇のセラーの中で休んでいるワインたちが、当店を旅立つその日までセラー・マスター以外の人の手に触れることはありません。どうぞ安心してワインをお選びください。▶︎詳しくはこちら
*ご購入をお考えのお客様へ*
スタンダードワインから、超限定品まで。
ワインラヴァーの皆さまに「適正価格」でお届けすることを大切に考えています。
転売を防ぎ、本当にワインを楽しみたい方へお届けするための取り組みとして、当店のホームページでは一部のワインのみ価格を掲載しています。掲載のないワインの金額を確認されたい場合は、▶︎お問い合わせ よりご連絡ください。