幻のワインと言っても差し支えないでしょう。
「その香りはエキゾチックなフルーツやペストリーを連想させる。この偉大なテロワールのフィネスを正確に再現している。余韻の長いワインで、ふくよかな中盤の味わいと生き生きとした酸味、レモンのようなニュアンスと塩味が後味に残る。」97/100点 Guide vert 2021
「ふくよかで鮮やかな淡い色調。非常にスタイリッシュな香りで、この後に続く優雅さを予感させる。非常に控えめで、酸がかなり高くまだ十分に開いてはいないが、果実味はそれに応えている。」Tasted: July 2021. 96/100点 par Jasper Morris
ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェは、モンラッシェの丘の南西斜面にある小さなグラン・クリュ。シャルドネのみを栽培し、リッチでふくよかな白ワインを造っています。近隣のモンラッシェの畑から造られるワインほど名声はありませんが、それでも世界中で最も人気がある白ワインの1つ。
この3.7haの畑は偉大なル・モンラッシェの下斜面にあります。名前が似ているバタール・モンラッシェの畑とは定期的に関連付けられ比較されることが多い。ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェは、ピュリニー・モンラッシェ村に最も近く、バタール・モンラッシェの敷地の北東の一角を占めております。
ル・モンラッシェの向こう(上と西)にはシュヴァリエ・モンラッシェの畑があり、ピュリニーの1er Cru レ・ピュセルは北のビアンヴニュ・バタール・モンラッシェと同じ高さにあります。その下(東側)にはリュー・ディ・リュ・ルソーとレ・ザンセニエールがありますが、これらは基本的な村名クラスのピュリニー・モンラッシェと評価されています。
ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェは斜面の下に位置しているため、土壌は上の区画よりもやや豊かで深い。上の斜面の銘醸畑と同じ石灰岩と泥灰土で構成されていますが、粘土質の割合が高いのが特徴です。
土壌はまだ十分に痩せているため、ブドウの木は生き残るために懸命に働かなければならず、水分補給を求めて石灰岩に深く根を掘ります。その結果、ワインの凝縮感や骨格はやや弱くなり、力強さは増すものの、やや重くなるのです。
ジャン・クロード・バシュレのフラグシップであるこのビアンヴニュ・バタール・モンラッシェは生産量(600本)も少ないのですが、日本への割当がびっくりするほど少なく、村名クラスですら毎ヴィンテージもらえるとは限りません。日本ではまだまだ知名度が低いですが、現地フランスやアメリカでは紛れも無いスーパースター。見つけることができたら購入すべき生産者筆頭です。