幻のワインと言っても差し支えないでしょう。
「この繊細な還元香は、口に含んだ瞬間、果実味よりもむしろ木の根っぽい香りを感じ、ヨードの香りも。力強さが強烈なエレガンスを伴い、この偉大なテロワールの繊細さが絶妙なバランスを示している。果実味はピュアで、彫りが深く、同時にふくよか。贅沢。」98/100点 Guide vert 2020
「新樽使用。樽のトースト香から始まる。新樽のおかげでフレッシュな黄色ではあるが、色味も増している。トースト香が落ち着くと、果実味が背後に迫ってくる。力強さがあり、ピュアな白い果実味。これは素晴らしい。余韻も長い。」Tasted: October 2017. 94-97/100点 par Jasper Morris
ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェは、モンラッシェの丘の南西斜面にある小さなグラン・クリュ。シャルドネのみを栽培し、リッチでふくよかな白ワインを造っています。近隣のモンラッシェの畑から造られるワインほど名声はありませんが、それでも世界中で最も人気がある白ワインの1つ。
この3.7haの畑は偉大なル・モンラッシェの下斜面にあります。名前が似ているバタール・モンラッシェの畑とは定期的に関連付けられ比較されることが多い。ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェは、ピュリニー・モンラッシェ村に最も近く、バタール・モンラッシェの敷地の北東の一角を占めております。
ル・モンラッシェの向こう(上と西)にはシュヴァリエ・モンラッシェの畑があり、ピュリニーの1er Cru レ・ピュセルは北のビアンヴニュ・バタール・モンラッシェと同じ高さにあります。その下(東側)にはリュー・ディ・リュ・ルソーとレ・ザンセニエールがありますが、これらは基本的な村名クラスのピュリニー・モンラッシェと評価されています。
ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェは斜面の下に位置しているため、土壌は上の区画よりもやや豊かで深い。上の斜面の銘醸畑と同じ石灰岩と泥灰土で構成されていますが、粘土質の割合が高いのが特徴です。
土壌はまだ十分に痩せているため、ブドウの木は生き残るために懸命に働かなければならず、水分補給を求めて石灰岩に深く根を掘ります。その結果、ワインの凝縮感や骨格はやや弱くなり、力強さは増すものの、やや重くなるのです。
ジャン・クロード・バシュレのフラグシップであるこのビアンヴニュ・バタール・モンラッシェは生産量(600本)も少ないのですが、日本への割当がびっくりするほど少なく、村名クラスですら毎ヴィンテージもらえるとは限りません。日本ではまだまだ知名度が低いですが、現地フランスやアメリカでは紛れも無いスーパースター。見つけることができたら購入すべき生産者筆頭です。